3. ビットと基数

  コンピュータの世界は、0と1の世界である。しかし、0と1の世界さらに、それを使って数値をすべて表現する2進数は人間には扱いにくいのに、なぜ、2進数になっているか。その理由を説明する。

  コンピュータで実現しやすい0と1では、あるかないかの状態しか表現できない。しかし、複雑な数を扱う必要があることは明白である。10進数であれば、10の状態を分けなければならない。電子回路でたとえば電圧などで、10段階の値を実現しようとすると、なかなか難しいし、ノイズなどの影響もうけやすい。この点、2進数は、2つの状態しか表さないので、よほど大きなノイズが乗らない限りノイズには強い。そのため、コンピュータのハードウェアは2進数で設計されている。

  一方、2進数は、コンピュータには便利だが、ちょっと長い桁を扱うときに、人間には不向きである。最近のコンピュータは、一般の利用者には2進数をあまり意識しなくてよいように作られているが、コンピュータの中を理解するためには、どうしても避けて通れない部分である。しかし、0と1の列はあまりにも人間に取り扱いにくいので、もう少し人間に便利な8進数や16進数を使って2進数を表現する方法がある。このユニットでは、2進数に慣れることを目的としている。



  • 2進数
  • 10進数
  • 16進数
  • 2進小数
  • 1の補数
  • 2の補数
  • 論理シフト
  • 算術シフト