5. マルチメディア
コンピュータで最初に扱えたものは、整数であった。その後、文字が使えるようになった。その後しばらくは、数値と文字を中心とした情報処理が行われてきた。
音については、音をマイクで取り込むと音色や音の変化が、非常に短い周期で変化する波で表現できる。これを、短い時間間隔で波の高さを値として取り込むことにより数値化する。どれくらいの時間間隔で音を切り出すか、音の波の値をどれくらいの精度で表現するかということが、音質の良し悪しに関わってくる。音(特に音楽)を人工 的に作り出すことも可能で、それに関わってくる規格が1980年代に開発された、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格で、電子楽器を鳴らす仕組みが整った。
画像については、連続している光信号を、メッシュ状にカメラで3原色にわけて強度を検知し、それを取り込むという方法でサンプリングする。画像も音声同様、取り込んだ値をどれだけ光の強さに忠実に保存、利用するかという点で、画像の情報量と画像のきれいさが決まってくる。CGなどで画像を作るという面からは、3次元データを理解することが重要である。
このように、マルチメディアでは、もともとアナログ的情報を、有限の個数、有限のレベル数でディジタル化し、それを扱うという点に共通性がある。本ユニットではこうした点が分かるように説明を行う。
- マルチメディア、圧縮
- サンプリング、サンプリング定理、量子化、符号化
- 音声(WAV、MIDI、MP3形式)
- CCD、画素数、量子化レベル
- 静止画(BMP、GIF、JPEG形式)、ランレングス圧縮
- 動画(MPEG1、MPEG2、MPEG2形式)
- 文書・プログラム(ZIP、LZH形式)
- 3D
- バーチャルリアリティ