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modern asian economy
4-1. 通貨危機の原因:過剰な資本流出入 ←金融・資本取引の自由化
担当:甲南大学 高龍秀<コ・ヨンス>


先に見たように、1990年代前半にアジア諸国で大規模な資本流入が見られたことは、これに先立ってアジア諸国で金融・資本取引の自由化が進められたことと関連しています。

韓国などが、短期の銀行融資を拡大させたことは、短期外貨融資の規制緩和という資本取引の自由化があったため可能でした。証券投資における、株式・債券の海外からの投資も、その自由化が背景にありました。

途上国が国際経済において、貿易の自由化・直接投資の自由化・金融の自由化・資本取引の自由化、などを進める時、ある程度順序だてて行うことが重要だと指摘されています。 (ここに表記した順に進めることが望ましいとされています)

アジアにおいて、危機に陥ったタイ、インドネシア、韓国などは、中国や台湾と比べてもかなり早い金融の自由化・資本取引の自由化を進めたといえます。
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