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modern asian economy
7-4. 円の国際化:アジア共通通貨は可能か?
担当:甲南大学 高龍秀<コ・ヨンス>


■世界の外貨準備高・貿易決済で円の比率は5%程度です。
・日本の貿易決済での円の比率は徐々に上昇しています。
・97年のアジア通貨危機:背景に各国のドル依存の問題
・欧州での共通通貨ユーロの登場 ⇒アジアでも、共通通貨は可能か?
・欧州での統合への歴史的努力。独仏の歴史的対立を克服する努力

■アジアにとって、通貨危機までのドル依存を脱却できるかという問題が問われています。
例えば、現在の世界有数の外貨準備高保有国は、日本、中国、香港、台湾、韓国ですが、これらアジア諸国は、保有外貨で米国国債を購入するなどドルで運用している現状です。アジアの保有資産をアジアの通貨で運用できる体制が整っておらず、これを整備することが課題です。そこでは、アジアにおける、日本の円、中国の元などの役割が問われると思います。さらに、アジア通貨協力において、各国の利害対立を超えられるか、という問題もあります。
さらにかなり将来にアジアでEUのように通貨統合まで進むには、例えばドイツが自国通貨マルクを放棄してユーロを採用したように、各国が自国の通貨を捨てることができるか、という問題もあります。
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