human and environment
2-2. 人工乳の原料はなんだろう
- ヒトからみた環境 - 玉利 祐三
- 粉ミルクでのソフトカード化の必要性
- 粉ミルクは、主に牛乳原料(milk base:約70%)のものと、乳児のアレルギーがある場合を考慮した大豆原料(soy base)のものとがある。
牛乳には母乳の数倍のタンパク質が含まれるが、高濃度のタンパク質を乳児に与えることは、消化吸収や腎機能への負担が大きくなり適切でない。
また、低濃度であっても牛乳のようにカゼインを主とするタンパク質を乳児に与えれば、胃酸により固い凝固物(カード化)ができるので好ましくない。そのため粉ミルクでは、母乳のように胃酸でほとんど凝固しない乳清タンパク質を配合(ソフトカード化:タンパク質の低減化、脱塩処理)している。
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