human and environment
5. 地表温度が一定に保たれている仕組み
- 私たちの住む地球 -  太田 雅久

この一万年間、地表の平均温度は15℃に保たれてきた。地表は、昼間は太陽から熱を受け取り(一分間に大気圏外で1.98cal/cm2又は1.382kw/m2、しかし、地上(日本)では平均して0.85kw/m2である。)夜間は宇宙に熱を放射している。

この熱の出入りが定常的であると考えることから地表の平均温度が決まる。

仮に、この温度を T0 とする。

地表が例えば毛布でおおわれていたとしよう。

熱を受け取る量は同じでも、毛布の熱伝導率は小さいため、熱は除々にしか放射されない。

結局、夜間の熱放出は抑制され平衡温度 T1 T0 よりも高くなる。

この毛布の役割をしているのが、地表に薄くへばりついている大気、特に赤外線(熱線)をよく吸収するCO2 、H2Oなどのガス(温室ガスという)である。

この効果を温室効果と呼んでいる。

CO2濃度が上昇すると、毛布が厚くなるのと同じ効果が生じ、地表温度がより高い所で平衡状態となる。

これを地球温暖化現象と呼んでいる。