なんとか無事に初年度の決算を終えることができたナベちゃんですが、 ［氷川流パソコン・プロテクター］の売れ行きは相変わらず芳しくありません。
　大平16年9月20日、何か良い知恵を借りようと嶋蔵社長を訪ねたナベちゃん。しかし、嶋蔵社長から言われた言葉は、どういうお客さんをタ一ゲットにしてどういうお客さんが買っていったのか、マーケット・リサーチ、マーケットセグメンテーションはしてるのか、そして今年の売上予測・経費の設定・損益分岐点の計算など、きちんとした事業計画を見せてくれなければ取引を続けることはできない、という厳しいものでした。 　
　嶋蔵社長の厳しい突っ込みにしょげかえったナベちゃんは、午後3時過ぎに 嶋蔵精機を出ると、大埼玉駅でうっかり下りの東北新幹線に乗ってしまいました。それも運悪く、東京発盛岡行きのやまびこ号だったため、途中で引き返すこともできず、1時間半で仙台まで連れてこられてしまいました。
　夕暮れのホームで途方に暮れていた時、後ろから声をかけられ振り返ると、そこに立っていたのは高校時代のガールフレンド伊達久美子（18歳）でした。