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 大平39年はバブル崩壊による深刻な不景気で、 嶋蔵精機もホワイト・ラビットも売上が大幅に落ち込みました。とりわけホワイト・ラビットは、バブル時代の積極投資のための借入金の返済がかさみ、資金繰りが苦しくなってきました。頼みはメインバンクの大日本銀行。
 ところが、これまで何かと頼りにしていた泰子が、銀座のお祓いバーで知り合ったルーマニア生まれのロシア人、ヴラディミール・ド・ツェペシュとネパールに駆け落ち。大日本銀行の新しい融資担当者は、ナべちゃんの再三の融資の申し込みにもなかなか首を縦にふってくれません。
 最後の頼みの綱のナべちゃんの父も、大平38年夏に宇宙都市[スターダスト]にお祓いに行くといってシャトルに乗り込んで以来、消息を絶っています。ナベちゃん、資金繰りできるのでしょうか?