財務諸表分析

 財務諸表分析のうち最も一般的なものは貸借対照表や損益計算書などの財務諸表数値から様々な比率を求めて行われる『財務比率法』です。こうした財務比率にはいろいろなものがありますが、ここでは、代表的なものとして次のものを掲げておきます。

(安全性を分析するための財務比率)
流動比率=流動資産/流動負債×100
これは200%以上が望ましいといわれています。
当座比率=当座資産/流動負債×100
これは100%以上が望ましいといわれています。
自己資本比率=自己資本/(負債+自己資本)×100
わが国の産業平均は30%前後といわれています。

(収益性を分析するための財務比率)
売上高(総)利益率=売上総利益/売上高×100
使用総資本事業利益率=事業利益(営業利益+受取利息、配当金)/使用総資本×100
株主資本利益率=税引後当期純利益/自己資本×100

(1)次の資料から各社の流動比率と当座比率および自己資本比率を求めてみましょう。(単位:万円)
 A社B社C社
資産   
 流動資産   
   現金預金9,0003,5002,000
   棚卸資産2,0002,5001,000
 固定資産   
   有形固定資産13,9007,0005,000
   無形固定資産10000
   (資産合計)25,00013,0008,000
負債   
 流動負債   
   仕入債務6,5003,3001,500
   短期借入金5002001000
 固定負債   
   長期借入金8,0003,5001,500
資本   
 資本金10,0006,0004,000
 (負債、資本合計)25,00013,0008,000


(2)次の資料からA社の3年間の売上総利益率の変化を求めてみましょう。
 当期前期2期前
売上高3,6003,4503,500
売上原価3,2003,1003,000
売上総利益(     )(     )(     )
売上総利益率(     )(     )(     )





 社長室からやや興奮気味で戻ってきた嶋蔵社長の話では、知り合いの骨董店に聞いてみたところ、この香木には少なくとも5000万円以上の値がつきそうだから、十分に担保価値があるとのこと。

 そして、ホワイト・ラビットのメインバンクである大日本銀行の本店審査部に娘が勤めているから、融資が受けられるかどうか相談してみるといいと教えてくれました。増資の時に役立った名香[蘭奢待]の残りの1つが、融資を受けるための担保になるかもしれません。ナベちゃん、これで助かるかも…。