朝永振一郎氏は1965年にノーベル物理学賞を受賞した理論的理学者ですが、その人の著書に「光子の裁判」という短い読み物があります。同氏の随筆書「量子力学的世界像」(みすず書房)の中に載っています。残念ながら、絶版になっています。二つのスリットによって、できる光の干渉の縞模様をどのように理解するのかが物語風に書かれています。物質の波動性と粒子性を議論するには面白い読み物です。
前述の「エレガントな宇宙」のP.144にも「光は波なのか、それとも粒子なのか」という節で述べられています。