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5-1-14 人と人との関係
学生からのコメント「人と人との関係」
以下、学生のレポートから抜粋
- 調査をすることで自分の知らない部分に気付くことができるということが面白いと思いました。他人と他人の関係ではあるけれど、だからこそ違う(気付かない)自分と出会えるのだと思い、すごいことだと思います。人との関係をもつということを、それを保つということは考えてすることではないと思います。自然とそうなっていくことだと思います。自分は、だから、調査に行って関係をつくるということはとても難しいことだと思います。でも、そうなっていく関係を大切にすることが大事なことであるのだと思います。
- 自分のことは意外に自分でわかっておらず、インタビューに関係なく他人とのかかわりによって自分というものが分かる、もしくは作り出されていくものなのかもしれないということに、なるほどと思った。
- 調査を通して自分と出会えるとありましたが、実にそうだなあと思いました。私は調査をとおしてまず感じたのは、人の話をしっかり聞いていないなあということです。テープおこしをしていて、あ、こんな事を言っていたのだということ、相手の言葉の意味をテープおこしをしているときに初めて気がつくことが多かったからです。
- 見ず知らずの人にインタビューをし、その人から今まで考えもしなかったことを教えてもらい新たな発見が生まれるというのはインタビューの楽しみでもあり喜びでもあると思いました。インタビューをした全ての人とはいかなくても、せっかく縁があって出会った人達なので、できるだけ関係を続けていきたいです。そのためにはまず、調査の結果をまとめ終わったあとにきちんと感謝の気持ちを示すことから始まると思いますが、それから後はどうすればいいんでしょう?調査後も交流をもっているという人にどうしたのか聞いてみたいです。
- 調査をしたり、観察する対象が人間以外のものであっても、人との関わりなしでは調査はできないと思いました。人間以外のものを調査していても人との関わりの中から多くのことを発見することができるという、当たり前のことが調査においてとても大切であるということを再認識した。写真を、いろいろなアングルからとると良いという部分を読んでも、物事をいろいろな面から見るということが調査なのだなあと思いました。調査とは人とは切り離せないと考えることができるなら、人間以外のものを調査していても大きな意味で調査っていうのは人間をみることなんだなあ、と考えました。
- 調査が終わればその人との関係は終わりだと思っていました。その後の関係性とは、個人的な問題であり、そんな深く考える必要はあるのでしょうか?自分が「この人好きやわ」と思ったら友達になればよいだけのことでは?
- 人と人との関係はとても難しい問題です。最初から調査のためと明言し、インタビューをした人は調査が終われば関係も終わる気がします。街などで突然インタビューした人などは特に。しかし、参与観察であらかじめ友人となってしまった人は、いくら調査対象であろうと友人であるからには、他の友人と同じように付き合い続けてしまうでしょう。それでも、他人と付き合うことは負担が大きいので、関係を終えたくなれば、調査対象になってくれたことのお礼をきちんとしたうえで終えればいいような気がします。相手の方も自分が調査対象であることを知っている、もしくは知れば以外と簡単に終えられるような気がします。
- 調査を行い、結果が出たからといて相手にその結果を渡して終わるのではなく調査に協力してもらった人々に自分が出した結果やインタビュー記録などを見てもらい、その報告書について意見を協力者から聞いておくほうが次の調査へのステップとなる。
- 突然訪ねていって「調査をさせてください」というのと、ある程度、何かを共有して「調査をさせてください」という2つのやりかたの中で、どちらが自分の調査にふさわしいのかを見極めるのも、フィールドワークの面白みのような気がしました。
- 個人の社交性というものはスタート地点において個人差はほとんどないものだと思いました。人は社会と関わることによって社交性を獲得してゆくのではないでしょうか。調査、とくにインタビューにおいての最大のネックは、たいした根拠もない苦手意識でしょう。人間は社会というものの中に生きる生き物なのだから、もっと社会にたいしてオープンであれば良いですね。
- 一人一人考え方は違うので、こういう方法ならいつでも調査が成功する、というようなものもありません。やはり長期にわたる調査では心を許して腹を割って話せる関係を被調査者とつくることが大切ですね。余談になりますが、ジプシーの研究書にこんなことが書いてありました。日本の学者がしっかり相手に約束をとりつけ、ジプシーの一団としばらく旅をすることになりました。ジプシーの人々も彼を暖かく迎えてくれていたように見えたのに、翌朝研究者が起きてみると、彼一人とりのこされていたとか。被調査者との信頼関係を築くには時間と誠意が必要なのでしょう。
- 街でアンケート等をとっているが、慣れた人にしゃべりかけられると断るが、慣れていない人だと(必死なのがわかるから)協力してあげようという気になる。となると、素人、とくに学生なんかは協力してくれて逆にやりやすいのではないか。
- 調査の対象が人間である以上、相手との関係はインタビューの結果にまで影響する重要なことだ。聞き手であるこちらは、調査内容を深くするためにも、相手のことをよりよく知らなければならないのだが、相手にはそもそもこちらに接触する理由すらない。こうも温度差があると、調査が終わって感謝を示してそれで終わり、という関係くらいにしかならない気がします。相手がこちらに悪い印象を持っていることもある。そういうことを考えると調査が少し恐くなってくる。なにも友達になろうなどとは思わないが、相手が話したことを後悔しないような調査をしたいものだ。
- 調査に1人で行くのが心配だと友達についてきてもらう(1人)のも手です。1対1だと緊張してしまうところを3人だとなごんだ話の進め方ができることがあります。聞きたいことによって対話形式の選択が求められると思います
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