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原価計算 長坂悦敬
第2章 原価概念:目的によって原価の内容が異なる

2-1  原価の定義

原価

定義:「経営における一定の給付に関わり消費された財や用役を貨幣価値で表したもの」

給付:製品やサービス(用役)
財:経費、材料費
用役:製造にかかった労務費

したがって、原価 = 材料費 + 労務費 + 経費であるといえる。

  • 原価は経済価値の消費である
  • 原価は経営において作り出された一定の給付に転嫁される価値
  • 原価は経営目的に適している
  • 原価は正常なものである

目的によって原価に算入される項目は変化する。

製造原価=製品を生産するのにかかった費用
生産に関係なければ、経費であろうとも製造原価には入らない。

例えば、

  • Tシャツを仕入れて、利益を上乗せして販売する場合、それにかかった経費や人件費は製造原価とは呼ばない。
  • 企業の生産活動あるいは販売活動以外のたとえば、財務活動から発生した費用(支払利息など)は、営業外費用としてあつかう。
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