6-1  製造間接費とは？

製造間接費（factory overhead, manufacturing indirect costs）は、その発生が特定の製品の製造原価として直接認識できない原価であり、すべての製品に共通して消費されたり、あるいは間接的に消費される原価である。製造間接費は間接材料費、間接労務費、間接経費に分類される。
製品別に跡づけできる製造直接費は製品原価を計算するに際して各製品に直接集計（直課ないし賦課）すればよいが、製造間接費は特定の製品との関連が明確でないため直課できない。したがって、製造間接費については何らかの合理的な基準によって各製品に割り振る手続きが採られる。この製造間接費を各製品に割り振る手続を製造間接費の配賦(allocation)という。配賦には実際配賦（実際の発生額を配賦する）と予定配賦（妥当だと思われる予定額を配賦する）がある。