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modern chinese economy
はじめに
担当:甲南大学 青木浩治 藤川清史


 1978-83年の農業・農村改革に続き、その後中国は郷鎮企業と呼ばれる企業群の生成・発展によって発展してきたことを説明しました。しかし1984年以降、改革の重点は都市部に移っていきます。具体的には、地方政府への権限・財源委譲と国有企業の経営自主権拡大、及び新規市場経済部門の拡大です。そして、モノ不足を背景に都市部を中心として急速な消費財の普及が起こりました。ある意味で中国は建国来初めて「大衆消費社会」を軸とした成長を開始したと言ってよいでしょう。しかし同時にこの時期は中国経済が激しく変動したときでもあり、その絶頂が1989年6月4日の「天安門事件」です。この章ではこうした1984年以後の中国経済の展開を、順を追って説明します。

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