自由化・国際化の中での企業行動 経営戦略論

 わが国市場環境は、国際化の中で大きく変化し、企業行動も変質を迫られるようになりました。


 製造業では安い生産要素を求めて海外直接投資が行われ、いくつもの国を結ぶネットワークを作り、生産されるようになりました。流通業は、大店法の改正を始めとした自由化が促進されることになり、従来の小規模な店舗の生き残りが心配されています。また、国内のみでの系列取引の崩壊も進んでいます。中でも、国際化の進行の最も激しい業種は金融業です。外資系の金融機関との競合によって、資本の提携なども今後多くなることでしょう。企業は本当に革新的な、利潤機会のある分野へと進出しなければ、競争に勝ち残っていくことはできないでしょう。従来の産業でも、何らかの付加価値を創出することが必要です。

(大塚 晴之)