社会調査工房オンライン-社会調査の方法
←→
0-1 社会調査の世界
0-1-2 社会調査の2つの分類


 社会調査法は、伝統的に2つの大きな分類がなされます。多くの教科書にも、こうした分類を見ることができます。しかし、この分類はあくまでも便宜上のもの。定性的に収集された情報をデータ化し分析することもありますし、資料を分析する場合も定性的・定量的の双方が可能です。したがって、こうした分類自体も今や変化しつつあるといってもいいのかもしれません。
 ここでは、参考までに、伝統的な二分類に本コンテンツの内容を位置づけてみることにします。
定量的手法
  • アンケート法(質問紙法)
    ⇒質問紙を用いた調査で、データを統計的に分析します。
    A 悉皆調査(全数調査)
    :母集団(「知りたい」集団)の全数を対象とします。
    B 標本調査(部分調査)
    :母集団から抽出(サンプリング)された集合を対象とし、その結果から母集団 を推計します。効率よく偏りのないサンプルを得られるよう注意が必要。
定性的手法
  • 面接法(インタビュー法)
    ⇒調査対象者と対面し、直接その人の話をうかがい、記録します。グループ・インタビューなどの方法もあります。
    :指示的面接(質問や選択肢を予め用意)と非指示的面接(回答を規定しない)
  • 観察法
    ⇒調査対象を、まさに「観察」する方法です。対象は必ずしも会話が成立しやすい人間だけではありません。収集した情報を定量的に分析することもあります。他に、実験的観察法なども。
    :参与観察(調査対象の内側から)と非参与観察(外側から)
  • 資料探索法
    ⇒あらゆる調査・研究の基礎といってもいいでしょう。文献・雑誌検索、新聞記事 検索、議事録や既存調査の利用など、まずは資料探索をする習慣を身につけましょう。
  • フィールドワーク
    ⇒実際にフィールドに身を置いて、面接や観察、資料探索などを実践します。手法というよりも、むしろ研究態度そのものを指す場合もあります。
  • その他
    ドキュメント分析、ビジュアル分析、インターネットのログ分析、音像の分析など…

←→
copyright(c)2004 Konan University All Rights Reserved.