社会調査工房オンライン-社会調査の方法
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3-5 観察法の発表と表現
3-5-1 調査結果を発表する


調査を発表するということ

 調査の結果は、レポートや論文の形でまとめられます。しかし、どんな研究でも、まったくの独力で成し遂げられることはほとんどありません。とりわけ調査を行った場合、それがどんな調査法であっても、多くの協力や理解を得て行われるものです。
 もし自分が調査の協力者であったなら、その調査の結果を知りたいと思うことは少しも不自然なことではないでしょう。調査者は、協力していただいた方々への感謝の気持ちや、可能な限りでの結果のフィードバックを考えることを心がけたいものです。
 また、調査結果を多くの人と共有することが、レポートの抱える課題や問題点を見つめなおし、次なるテーマの発見につながることもあります。

Think!
⇒ 自分の行った調査に協力してくださった人は誰だろうか?

様々な発表形式

調査の発表の機会は、その分析を行ったレポートや論文だけではありません。

・レポート
・授業やゼミでの発表
・卒業論文やゼミ論文
・調査報告書
・調査報告会
・作品やホームページ
Think!
⇒ この他に、どのような発表の方法・形式が考えられるだろうか?

調査の評価

 残念ながら、完璧な調査はあり得ません。どんなに経験の豊富な研究者でも失敗することはあるものです。そうした失敗や今回の調査ではできなかったことなど、調査が行われ、分析・執筆がなされる過程で気づいた問題点や課題は、そのままにしないように。

Think!
⇒ 今回の調査の問題点や失敗はなんだろうか?
⇒ 今回の調査でわからなかったことや課題はなんだろうか

次なるテーマに向けて

 ある目的のもとに行われ、その目的に対して何らかの結論が導かれたら、調査はそれで終わりというわけではありません。調査の経験、分析したこと、課題や問題点などを踏まえ、今回の調査の結果が、次にどのようなテーマにつながっていくかを考えてみよう。

Think!
⇒ 今回の調査をきっかけに、次に考えてみたいと思ったテーマはなんだろうか?
⇒ 他の人の調査結果を読み(聞き)、自分はどのようなテーマを思いついただろうか?

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