社会調査工房オンライン-社会調査の方法
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6-2 コンピューターを使った情報検索、情報発信
6-2-1 パーソナルコンピューターについて


 電子計算機と呼ばれた大型計算機の時代から、パーソナルコンピューター(パソコン)の全盛時代まで、二〇年ほどの歳月を要した。コンピューターの世界にダウンサイジングの波が押し寄せ、コンピューターはどんどん小型化した。現在では、一六インチサイズのモニターを持つデスクトップ・パソコンがほとんどの家庭に常備され、インターネットを通じて情報検索を行なう時代に入った。最近のトピックとしては、テレビとパソコンの一体化が図られるようになり、液晶モニターが主流となっている。ところでパソコンといえば、このモニターとキーボードのことだと考えている人もいる。これは誤解で、本体は、長方形の箱であり、ここに様々な電子装置が組み込まれている。モニター、キーボード、マウスと本体部分からなるパソコンについて基礎的な知識を整理して示そう。
  • CPU(Central Processing Unit)
     中央演算装置と呼ばれるものは、計算機の本職である計算行為を司る、いわばパソコンの心臓部である。マイクロソフト系のパソコンを立ち上げて、マイコンピュータを右クリックすると最初に出てくる画面(システムのプロパティ)にここで使われているチップの固有名詞が出てくる。たいていは、ペンティアム(Pentium)だが最近では、AMD やペンティアムと同じインテル社が開発した廉価な高速チップCeleronなども使われるようになった。これらのチップの速度を示すのがその次の表示で、単位はヘルツである。最近ではメガヘルツからギガヘルツになったので、計算はきわめて速くなった。同じ画面の下には、コンピューターが稼働したときに読み込むラムメモリーの表示がある。この数値もメガバイトから最近ではギガバイトになった。この数値は、動かすOSの種類によってだんだんと大きくなってきた。Windows XPでは、ラムメモリーは、256MBが推奨されているが、この数値は、大きくなるほど、使いやすいので、多くの人は、購入後、増設してもらうことになる。
  • OS(Operating System)
     コンピューターの様々なプログラムを動かすために最初にその条件を整えるプログラム。代表的なのは、UNIX、Microsoft Windows、OS/2、MacOSなどである。最近では、UNIX系フリーOSのLINUXやかつて日本人が開発したトロンなどがマイクロソフト独占を打ち破るべく市場に出回るようになってきた。しかし、なんと言っても、もっとも普及しているのは、Microsoft Windowsシステムである。このシステムの一大転機は、Windows 98から Windows2000へのアップグレードであった。これでウィンドウズ・システムもマルチタスク(一度に複数のアプリケーションを動かすことができる)が可能なUNIXシステムなみのOSとなった。現在では、さらにこれを改良したWindows XPがパソコンOSの主流となっている。
  • アプリケーション・ソフト
     OS上で動くプログラムで、実際にパソコンで仕事をするとは、アプリケーション・ソフトを動かすことを言う。Microsoft Officeというワープロ、表計算、パワーポイントなどの統合ソフトが有名である。現在では、Office XPが最新バージョンとなっている。このアプリケーションを使いこなすことが、コンピューターを使えるようになる一番の近道である。
  • FEP(Front End Processer)
     本来の意味とは違う使われ方をしている。日本語入力システムのことである。パソコンは米国産なので、元来英語しか表示できなかった。今でもコンピューターを起動したときに出るメッセージが英語なのはこのせいである。コンピューター上で日本語を表示できるように日本の技術者が研究開発して、JustSystemのATOKが開発されたことによって、日本語ワープロが飛躍的に発展した。現在使われている日本語入力システムにはこのほかにマイクロソフトが開発したIMEがある。

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