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原価計算 長坂悦敬
第1章 原価計算の概要

1-2  原価計算の歴史的な発展過程

1760年頃   イギリスで始まった産業革命で原価計算も誕生
1830年代 アメリカ ニュー・イングランド地方、織物工場
1840年代 アメリカ 鉄道建設ブーム
1860年代 アメリカ 電信網(5万マイル)
A.J.Chandler:“原価計算は鉄道業を管理するための基本的なツールになった”

当初:製造される製品や提供されるサービスの価格決定のために原価計算が使われた。
市場の競争:一定のマージンを得るために原価の管理が行われ始める。標準原価

1880年代   アメリカ 企業合併の展開
合併:相手の正確な財政状態や経営成績を知る必要がある。
融資:銀行が融資にあたって、より正確な財務諸表を要求する。
製造会社に対する会計士監査の要請が高まる。

原価計算:エンジニアが中心となって発達
しかし、財務諸表監査が問題になると複式簿記と結合し、財務会計と連動した原価計算が会計士サイドから要請される。

財務諸表作成のために原価情報を提供することが原価計算の一つの目的になる。

コストアカウンタント → 論争(20年間) ← ファイナンシャルアカウンタント
(エンジニア中心)

原価の管理、能率の測定、意思決定目的 + 外部の関係者のため、財務諸表作成目的

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