吸光光度分析は古くは呈色の程度を眼で比較して行っていたので、比色分析(colorimetry)といわれていました。古くは2000年前、ネロ皇帝の時代に食酢の中の鉄分を没食子酸と呼ばれる物質で判定していたのが始まりともいわれています。現在では光電的に光の吸収を測定するためこの名称になり、発色試薬の研究と相まって、いちじるしく発展しました。利用する光の波長範囲は可視(visible,VIS)領域を中心に約350〜800nmで、紫外(ultraviolet,UV)や赤外(infrared,IR)領域を利用する分析とは同じ原理ですが区別されています。また原子吸光に対して、分子吸光ということがあります。