(ii) スペクトルの測定
分光蛍光光度計を用いる場合には,まず蛍光が目視またはメーターのフレで一番強そうなところに励起光波長を固定し,蛍光側のモノクロメーターの波長を変えて仮の蛍光スペクトルを測定したのち,蛍光側のモノクロメーターをそのスペクトルのピーク波長に合わせ,励起光の波長を変えて励起光スペクトルを測定します。次に励起光波長をその最大ピークの波長に固定し,蛍光スペクトルを測定します。定量の際には,これらのスペクトルのピーク波長を用いるのが普通で,蛍光光度計の場合も上の操作に準じて最適光源とフィルターを選びます。なお以上のようにして得られたスペクトルは,いずれも測定機器の特性を含んだ見かけのスペクトルであり,真のスペクトルを得るには標準物質や標準ランプなどを用いて補正する必要があります。