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modern asian economy
9-2. 中国経済は2020年に日本経済と肩を並べるのか?
担当:甲南大学 高龍秀<コ・ヨンス>


日本の内閣府が公表した2001年の世界の名目GDPは以下のとおりです(公式レートで換算)。
第1位は米国で、10兆800億ドル。 2位の日本は、4兆1700億ドル。中国は6位で、1兆1600億ドルです。
アジア最大の経済規模である日本のGDPを100%とすると、中国は28%、韓国は10%です。

更に中国は、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博を経て、2020年まで7%成長を実現し、2000年のGDPを2020年までに4倍にする計画を立てています。
この計画が実現し、日本が1%成長を続ければ、2020年に中国経済は日本経済と並ぶ世界2位の経済大国になるといわれています。

しかしこれらは、公式レートを使用した計算です。中国通貨の元は、現在かなり割安で「元を切り上げるべき」という意見が国際的に指摘されるほどであり、各国の物価水準を反映させた購買力平価によってGDPを比較すれば…(世界銀行の調査)
1位の米国9兆9千億ドル、2位中国5兆5千億ドル、3位日本3兆4千億ドルとなり、中国経済はすでに日本経済を上回る規模になっています。
日本にとって今や、中国などアジア諸国といかに共存するかという問題は、戦略的に重要性をもっている課題といえるでしょう。
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