human and environment
1-2-3. 環境権をめぐる判例と学説の動向
     ステップ 3   - 注目に値する試み -
- 環境法・環境政策 -  大久保 規子

(注目に値する試み)

A. 政策決定の早期段階から,
 環境に関心を有する人たちの意見をとりいれる制度作り


パブリック・コメント制度の導入
「パブリック・コメント」って何?
 1998年に成立した中央省庁等改革基本法により導入された参加制度。政府が重要な政策を立案する場合に,その趣旨,内容その他必要な事項を公表し,専門家,利害関係人その他広く国民の意見を求め,これを考慮してその決定を行うという仕組みのこと。

情報公開法の成立 詳細↓
 
環境影響評価法における参加制度 詳細→

B. 自然の権利訴訟

「自然の権利」って何?
 自然は、自然破壊行為の差止めができる人間に、自然の保護を信託していろのだから,公権力が自然を破壊した場合には、国民は「住民訴訟・抗告訴訟・規制措置要求」などを請求できるとする考え方

自然の権利訴訟例
・アマミのクロウサギ訴訟
・オオヒシクイ訴訟


C. NPOによる団体訴訟・市民訴訟

NPOによる団体訴訟
例えば,ドイツでは,特定の要件を満たす環境NPOは,審議会委員の推薦権や意見提出権を有するとともに,環境利益を代表する者として,訴訟を提起する資格を認められている。

市民訴訟
アメリカでは,環境の分野において,誰でもが自己の権利利益を侵害されているか否かに関わりなく訴訟を起こせる仕組み(市民訴訟)を設けている。
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