quantum mechanics
古典力学の運動方程式といえばニュートンの運動方程式を思い出すでしょう。これは物体の位置と運動量の時間変化を記述した方程式です。
量子力学ではシュレーディンガー方程式が有名です。これは、ある種の波動方程式です。物体の状態を時間と空間の中での確率振幅(波動関数)として表わし、確率振幅の時空間での変化を記述したのがシュレーディンガー方程式です。
量子力学の形式的な話に到るまでは、私達は主に波(波動関数)を扱います。従って、ここで波に関する基本的な操作を練習し、不確定性関係の理解につなげてゆきます。
まず、色々な波長の波を重ね合わせて、ある場所に局在する波、つまり、波束を作ることを考えましょう。
単純な波を重ね合わせてみるとどうなるかを調べてみましょう。波長の異なる波を同じ重みで重ね合わせてみます。教科書では重みをとして、はまわりにガウス分布している場合を考えています。ここでは単純に次の様な分布にします。
矩形をした分布
重ね合わせの結果、生じる波形は、
色々な種類の波を重ね合わせるということはを大きくしていくことに対応します。
を少しずつ大きくしてみて、がどのような波形になってゆくかを確かめて下さい。
は=0で山を持ち、が大きくなると下がっていって、最初に軸を横切るのはのときです。
従って、のピークの幅はおよその半分のと考えてもよいでしょう。
一方、−空間での重ね合わせの重み関数の幅は明らかにです。
−空間の幅と−空間の幅の積を考えてみましょう。
−空間、−空間の関数の形によらないで、両空間の関数の幅の積は一定の値になります。
フーリエ変換の関係にある−空間と−空間の関数との幅の積は一定値であるという関係があります。
これは数学的な関係ですが、位置と運動量の不確定性関係に結びついていきます。
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