時間に依存するシュレディンガー方程式をもう一度見てみましょう。
この偏微分方程式はポテンシャル
![V(x)](equation/math_0401_b.gif)
が座標だけの関数で時間に関係しないために、ここでは変数分離できる性質を備えています。
先ず、この方程式の解が時間と座標だけの関数の積で表現できるとします。
これを、上記のシュレディンガー方程式に代入して両辺を
![数式](equation/math_0401_d.gif)
で割ると、
となります。必ず自分で確かめてください。
左辺は
![t](equation/symb_t.gif)
のみに、右辺は
![x](equation/symb_x.gif)
のみに関係する項から成り立っています。
![t>と<img src=](equation/symb_t.gif)
のいかなる値に対しても左辺と右辺が等しいということはこの両辺が定数(例えば
![E](equation/symb_caps_e.gif)
)でなければなりません。
従って、
の二式が得られます。
最初の方程式は容易に解くことができます。この解き方は覚えておいて下さい。
と変形して、この両辺を時刻0から
![t](equation/symb_t.gif)
までの区間で積分します。
ここで
![数式](equation/math_0401_j.gif)
を定数
![C](equation/symb_caps_c.gif)
としました。
![数式](equation/math_0401_k.gif)
或いは
![数式](equation/math_0401_l.gif)
を用いると、
![数式](equation/math_0401_m.gif)
がシュレディンガー方程式の時間変動部分です。
第二番目の式が、これからしばしば出てくる式で、正式には時間に依存しないシュレディンガー方程式と呼ばれているものです。この式は
固有値方程式となっています。