図説に関する簡単な解説
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2−10. 光センサー、粒子線検出器
 

 光センサーはカメラの受光素子等に幅広く使用されている。その他、物理学における光、放射線、宇宙線の検出にもよく使用される。実際、甲南大学の卒業研究、修士論文にも半導体を用いたセンサーを利用して測定されたデータが数多く見られる。半導体検出器を正しく使用するためには、その原理を理解しておかなければならない。実際のセンサーは検出効率を高めるために色々な工夫がなされているが、基本は内部光電効果を利用したものである。その中でも光電気伝導と光起電力を利用した二つの形式に分類される。前者は本実験のCdS光伝導セルに相当し、後者は太陽電池に相当する。したがって基本原理はこの実験で学んだものと大差ない。

 使用上の大きな違いは、光電気伝導型は電圧を印加する必用があるのに対して、光起電力型は電圧を印加する必用がない。光起電力タイプを用いる際に特に重要なのは光量を測定するのに電流を測る必要があり、電圧を測るべきではないことである。この理由は太陽電池のVocとIscで説明したとおりである。電流測定はIscの測定に相当し、電圧測定はVocの測定に相当する。


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