サンプリングはなぜ必要? 1.母集団とサンプルとは?
われわれは、以下に述べるような理由で、母集団調査にくらべて、サンプル(標本)調査が望ましいため、通常はサンプルを抽出して、それを対象に「質問紙調査」を行う。
2.どうしてサンプル(標本)調査がすぐれているの?
以下の点ですぐれている(参考文献1. 104〜111頁参照)
3.そんな少ない数(標本数)で、大丈夫なの?
ここでは、強力な武器として、「ランダムサンプル」(すべての個体が等確率で抽出されることが保証される方法)がある。このことにより、サンプルの「代表性」が保証されるのである。すなわち、性別、年齢、職業、さらには「調査者の好み」などなどの偏りがない「サンプル」(つまり、母集団を代表するサンプル)が抽出される必要がある。したがって、サンプルの「ランダム性」が保証されれば、大丈夫なのである。 4.でも「標本誤差」はどうするの?
母集団Nから標本nをランダムに抽出するばあい、その抽出回数はNCn回という莫大な数になる。NCn=N!/n!(N−n)!であるから、たとえば、10人から4人のランダムサンプルを抽出するばあいでも、120個のサンプルが抽出されることになる。N,nが大きいと、考えられないくらいに莫大なサンプルが抽出可能であることになる。実際には、その1つをランダムサンプルとして選ぶのである。当然、「標本誤差」が存在することは明白である。ただ、この「標本誤差」は「統計学的に」計算可能であり、このことがランダムサンプル調査の優れている点である。 結局、標本誤差を考慮すると、母集団がいくら大きくても、ランダムサンプルを300〜500ぐらいとれば十分であるということが導き出される(参考文献1. 120〜124頁)。 ランダム・サンプリングの方法
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