社会調査工房オンライン-社会調査の方法
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1-2 調査票の作成
1-2-2 質問文


言葉の言い回し(ワーディング)
  1. 調査対象者のすべてが理解・回答できる言葉を使う。
    調査対象者のすべてが言葉の意味を理解できないと調査は成立しない。特に、以下の言葉は注意が必要。
    ・専門用語(例えば、コンピュータ関係など)
    ・流行語(特にファッション関係など)
    ・カタカナ言葉(システムエンジニア、コピーライター、MS-Wordなど)
  2. 多様に解釈できる言葉は避ける。あいまいな言葉は使わない。
    ひとつの言葉でいくつもの解釈が出来る言葉は避けるか、限定する。
    例:「問●.あなたは、お酒を飲みますか。」
    ⇒ お酒をどのように解釈するか(ワインか日本酒か)。発泡酒は入るのか、など。
  3. 嫌悪感や反感を持たせる言葉や、プラス・マイナスのイメージを持つ言葉は避ける。
    調査の回答に影響を与えることや、調査対象者とのトラブルを招くこともある。可能な限り「淡々と」質問する。
  4. 丁寧な言葉づかいを心がける。
    調査対象者は、貴重な時間をさいて答えてくれているのだから、当然失礼があってはならない。

質問文のタイプ
  • 意識を聞くのか、実態を聞くのか
  • 平常の行動を聞くのか、ある特定の期間の行動を聞くのか
  • 個人的な質問か、一般的な質問か
  • ひとつの選択肢で答えてもらうのか、複数の選択肢で答えてもらうのか

質問文作成上の注意
  • 長すぎる文章にしない(それだけ解釈の幅が広がるので、回答が絞れない)
  • 意味がとりにくい文章にしない(同上)
  • ひとつの質問では、必ずひとつのことを聞く(2つ入っていること:ダブルバーレル)
    例:「あなたは、タバコを吸ったり日本酒を飲んだりしますか。」
    ⇒ タバコのことか、日本酒のことかわからない。
  • 否定疑問文にしない(「…しませんか?」など)
  • 誘導的な質問にしない(「携帯電話のマナーの悪さが指摘されていますが…」など)
  • 回答を容易にするため、質問の順は、1.簡単なものから、2.関連する質問は近くにする。
    ※但し、前の質問が後ろの質問に影響することがあるので注意(キャリーオーバー効果

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