社会調査工房オンライン-社会調査の方法
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1-4 データの分析
1-4-4 ケースの選択


どのような時に使うか
  1. 男性と女性がいるサンプルについて、男性のみ分析したい、女性のみ分析したいなど、分析の対象となる属性を指定したいとき。20歳から69歳まで含まれているサンプルのうち、39歳以下のみを分析対象としたいときにも用いる。

操作手順
  1. ケースの選択を行うために、どの変数を使うか、その変数のうちどの数値を指定すればよいかを計画する。
  2. [データ]→[ケースの選択]へ進んで以下のウィンドウが表示されたら、「IF条件が満たされるケース」にチェックを入れて、[IF]を押す。

    画面:手順2 ケースの選択

     このとき、出力のほうは「選択されなかったケースを分析から除外」のままにしておく。ただし、ある条件で選択したケース以外は今後の分析で絶対に使用しないことが確定している場合は「選択されなかったケースを削除」を選んでもよい。例えば、あらゆる年齢が含まれているデータを入手したが、自分は39歳以下の若年層しか分析しない、といった場合は、この「選択されなかったケースを削除」を選んで若年層のみのデータを作成し、そのデータに新しい名前を付けて保存しておいても良いだろう。
  3. [IF]を押したら表示される下のウィンドウにケースの選択に必要な情報を入力する。まず、@左側のボックスから、ケースを選択するために使う変数を矢印ボタンを使って移動させる。A中央の電卓ボタンを使ってその変数がどんな値をとるケースのみ分析の対象とするのかを入力する。
    下の例では、性別[SEX]が1をとるケースのみ分析対象とする、という場合を示している。この他にも、「AGE <= 39」(年齢39歳以下のケースのみを対象とする)、「SEX = 1 & AGE <= 39」(性別が1、かつ年齢が39以下のケースを対象とする)、「Q01a = 1 or Q01b = 1」(問1aが1、あるいは問1bが1のケースを対象とする)、「Q01a ~= 1」(問1aが1以外のケースを対象とする)といった様々な指定が可能である。ただし「or」は電卓ボタンに無いのでキーボードから自分で入力すること。

    画面:手順3 ケースの選択 IF条件の定義

  4. 条件の指定が終わったら[続行]を押して元のウィンドウに戻り、[OK]を押してケースの選択を実行する。

注意事項
  1. ケースの選択を一度実行すると、SPSSはずっとその選択を維持するので、ケースを限定した分析が終わったら、改めて[データ]→[ケースの選択]へ進み、1ページのウィンドウで「すべてのケース」にチェックを入れて[OK]を押してケースの選択を解除しておくこと。
  2. ケースの選択をするための条件を入力するときに、欠損値として指定されている数値は使えないので、例えば問1が不詳(9)ではないケースのみを分析対象としたい(「Q01 ~= 9」のように)、といった場合は、ケースの選択を行う前に、問1の欠損値指定を解除しておくこと。
  3. 男性の分析、女性の分析とサンプルを分けた分析を行いたい場合は、ケースの選択を2回行って、同じ集計を2回行う。結果がどちらのサンプルを示しているのか、印刷した結果にメモ書きするなどして混同しないように気をつけること。

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