社会調査工房オンライン-社会調査の方法
←
1-6 社会調査の公開データを利用する
1-6-4 アーカイブを利用して調査アイデアを練ろう

 1-2-5:ヒント&プラクティス2 「でもそんな簡単に質問文なんか思い浮かばない!」にもあるように、いざ自分の仮説を検証するための質問文と選択肢を考えよう、と思っても、初めのうちはなかなかうまくいくものではありません。1-2-5では、「質問紙法にもとづく社会調査データベース(SRDQ)」を利用して質問文のアイデアを練る方法が紹介されていますが、データアーカイブを利用しても同じような作業をすることができます。
(例題)「SSJデータアーカイブ」を利用して性別役割意識に関する質問の仕方を探してみよう。
  • SSJデータアーカイブのトップページ(http://ssjda.iss.u-tokyo.ac.jp/)から、「収録調査の検索」をクリックする。
  • 「概要全文」の欄に「性別役割意識」と入力して「検索」をクリックする。
  • すると、アーカイブに収録されている調査データの概要に「性別役割意識」という言葉が含まれている調査が2件、検出される。
  • 調査名(例えば、ここでは「0050 概要 夫婦の生活意識に関する調査、1994」)をクリックすると概要のページへ進む。概要ページの上部にある[調査票]という箇所をクリックすると、データ収集に用いられた調査票が表示される。
 調査票をみても分かるとおり、一言に性別役割意識といっても、社会全体における一般論から、自分と配偶者の間の具体的な関係まで様々な側面があります。自分の仮説を検証するためにどのような質問の形式が良いのか、また検索した質問文をどのようにアレンジしたら良いのか、考えてみましょう。

参考図書
佐藤博樹・石田浩・池田謙一[編]、2000『社会調査の公開データ:2次分析への招待』東京大学出版会
 国内外のデータアーカイブや公開されているデータセットの紹介と利用方法のほか、実際に公開データを利用して行った2次分析の例が豊富に掲載されている。また公開データを利用した教育法についても言及されている。

←
copyright(c)2004 Konan University All Rights Reserved.