社会調査工房オンライン-社会調査の方法
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2-2 面接調査を行うにあたって
2-2-3 面接調査の準備


用意するもの
 質問項目(チェック・リスト)が作成できたら、それをプリントして記録用紙を作っておく。記録用紙には、被面接者の協力態度、積極性、その他の印象を5段階くらいの尺度表にして評定項目を作り、面接終了後に評定し、コメントしておけるようにして置くとよい。これは後にデータの信頼性などの評価に参考となる。また面接全体についての印象を記入する欄を作っておくことも重要である。
 つぎにICレコーダーなどの面接機材の用意もしておく。記録用紙の不足などのないように、ICレコーダーの故障の無いように、バッテリーの不足など無いように、それぞれ確認しておく。またライフヒストリー調査などの場合には、被面接者の生きた時代の背景について理解するうえでの略年表や調査地の地図や被調査者についての事前の情報(予備知識)などの用意をしておく。
 なお面接場面では、基本的にはフィールド・ノートを持参することをすすめたい。このフィールド・ノートは、面接中にメモ(記録)を取っていくのに都合の良いようにバインダーに挟んであると好都合である。用紙が足りなくなることのないように十分に用意しておきたい。

面接の依頼
 研究目的に適った典型的な調査対象者が確定したならば、面接依頼を電話や手紙や電子メールなどをとおして実施することになる。依頼に際しては、被面接者に研究の目的と被面接者に選ばれた理由と選出方法について説明し、了解を得なければならない。文書で依頼する場合には、簡単ではあるが、丁寧な調査の趣意書(挨拶状)の送付を行なうとよい。そのうえで面接日時の調整を行なうことになる。極力、被面接者の都合に合わせるべきであって、調査者の都合は万難を排すべきである。面接に際しては、録音および録画など面接の記録について説明し、了解を得るようにする。なお記録の公表や管理の仕かたについても、この段階で明らかにして了解を得ておく。

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