突然のパンフレット作成
とある前期のゼミの授業でのことでした。私たちのゼミは、毎週持ち回りで発表を行ういたって普通の形式だったのですが、田野先生が突然「うちのゼミで社会学科のパンフレットを作ります。再来週ぐらいからとりかかります。」と、おっしゃいました。「ん?どういうこと?」が、私の率直な感想でした。後で説明を受けて、「社会学科に入ってくるかも知れない高校生に社会学部をより近い目線で紹介する」ということだと理解しました。しかし、パンフレット制作といわれてもピンとこないまま、制作についての話合いが行われる日がやってきました。
ファッション・チェック担当に
ゼミで、各々どういったものをパンフレットにしたら面白いかを話合いました。その空気はそれまでのゼミとは異なり、意欲的に取り組めました。なぜなら、みんなから斬新なアイディアがでてきて、その構想が広がったとき、なんともいえない高揚感が得られたからです。さながら雑誌の編集部のようでした。パンフレットの編集を話し合う場なので、編集部の様になるのは当たり前なのですが、今まで経験のない場だったので楽しかったです。
そこで、各々の担当するページ、構想が決まりました。私が担当することになったのは、まさしく「ファッション・チェック」で、「やるならこれがやりたいな」と思っていた通りのものでした。ファッション雑誌を目にする機会が多いので、頭のなかの構想が広がりやすいのと、興味をもって取り組めると思ったからです。
構想がまとまらない!
ファッション・チェックといっても、社会学科の紹介のための1企画。どういったものにしようか悩みました。最初に、ファッション・チェックという体裁を保ちつつ、社会学科のたくさんの人たちを乱雑に並べたものをつくろうと思ったのですが、オシャレという縛りと、たくさんの人に掲載を了承してもらうことができず、断念することにしました。次に考えたのは、オシャレな人とその人の行きつけのお店を紹介するという企画です。しかし、それは穴場紹介の担当者と意見がかみ合わなかったため、ファッション・チェックと穴場紹介は別々ににやることになり、私はファッション・チェックだけを担当することになりました。そこで最終的に私は、社会学科のスタンダードなファッションをしている男女1人ずつに取材し、「社ガール&社ボーイ」のファッションとして紹介することにしました。
取材が難しい
パンフレットに載るというだけでも取材拒否が多かったですが、ましてや自分の写真がデカデカと載るとなると連敗続きでした。そんななかでも、男性の方は快く承諾してくれる人がいました。女性の方はなかなか承諾してくれなかったのですが、1人の女性が承諾してくれました。しかし、私の説明が甘く、うまく伝わっていませんでした。その結果、パンフレットが出来上がったときに、聞いてないと言われて苦労しました。取材の際は事前に説明を行ったうえで、取材への協力・掲載の了承をしっかり取ることが大切であると学びました。
InDesignの使い方が難しすぎる!
取材も終わり、素材も揃ったので、パンフレットの制作にとりかかりました。しかし、私はパソコンの扱いがとても苦手で、Wordはレポート執筆のためにそれなりに使っていたのですが、Excelはほとんど使い方が分からない状態でした。そんな人間が、InDesignという全く触ったこともなければ、聞いたこともないソフトを使いこなせるわけがありません。先生に使い方を教わっても、ついていけない状態でした。しかし、このソフトを使わなければ、パンフレットが出来上がりません。必死でした。苦労の結果、使いこなすまではいかないまでも、ある程度は使えるようになったと思います。さらにいえば、少しでも使いこなそうとすることで、パソコンへの苦手意識が少しやわらぎました。このことが、自分にとってのプラスになったと思います。
何よりも楽しかった合宿
みんなでパンフレットを完成させるために、ゼミ合宿を行いました。どこかにみんなで旅行に行くのではなく、楽しむだけのものではなかったですが、楽しかったことは事実です。パンフレット制作にみんなが真剣に打ち込み、無事完成にはいたったのですが、私が楽しかったことはその後のことです。それまであまりみんなと話す機会がなかったのですが、そのとき先生も交えてゲームをしたことによって、ゼミのメンバーと交流がもてました。普段見ることのできない先生の一面も見ることができて、とても楽しかったです。
制作を終えて
出来上がった自分の担当ページは、それほど満足のいくものではありませんでした。しかし、ゼミのみんなで一つのものを作り終えたという達成感を得ることができました。それが、今後のゼミでいかしていけたらよいことではないかと思っています。しかし、次にこのような機会があれば、自分の納得できるものを作りたいと思います。
教員からのコメント
作業がなかなか進まず、一時は完成が危ぶまれましたが、ゼミ合宿の仕上げでがんばったので、なんとか完成にこぎつけました。
全体的なデザインはファッション雑誌風でいいのですが、説明の文章が質量とも不足しているように思います。