引き続き、ファッション誌を例として内容分析のためのデータ行列の定義をしてみましょう。表計算ソフトのExcelでも出来ますが、ここでは後の分析が容易かつ有利な統計パッケージのSPSSを使います。Excelでデータ行列を入力してから、それをSPSSに読み込むという方法も可能ではありますが、変数ラベルや変数値ラベルをデータ入力と同時に付けておいた方が便利ですから、やはり、SPSSに直接に入力するのが良いですね。
最初は、〈誌名〉です。ここで〈〉内は測定項目つまり変数を、{}内は測定項目の中身を代表する変数ラベルを意味しています。〈誌名〉には、『non-no』『mina』『Ray』といった{ファッション誌の名称}が入力されることになります。次に、〈版元〉すなわち{ファッション誌を刊行している出版社名}です。本来は、三番目として〈発行年〉すなわち{刊行された西暦年}を、四番目として〈発行月〉すなわち{刊行された月}を、五番目として〈発行日〉すなわち{刊行された日}を、六番目として〈価格〉すなわち{販売された値段}を、七番目として〈綜頁数〉すなわち{表紙から裏表紙までの冊子の全頁数}を、という具合に雑誌特有の変数を定義し、入力し続けるべきですが、ここでは誌面の中身に進んでゆきましょう。
五番目に〈表紙モデル〉すなわち{表紙を飾っているモデルの氏名}を、六番目に〈エステ広告〉すなわち{エステの広告もしくは企画広告が掲載されている全頁数}を、七番目として〈美容整形広告〉すなわち{美容整形外科の広告もしくは企画広告が掲載されている全頁数}を、八番目として〈審美歯科広告〉すなわち{審美歯科の広告もしくは企画広告が掲載されている全頁数}を、6冊のファッション誌つまり6ケース分について入力したSPSSの画面は以下のとおりです。
入力途中の、『non-no』の2015年7月号については、空欄になっています。8-4-7に続きます。
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