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9-11 【補論】デジタル・ストーリーテリング
9-11-3 英国でのDST運動


アメリカで生まれたDSTは、世界中に広まっていますが、その中でもCDSの方法を発展させたのが「キャプチャ・ウェールズ(Capture Wales)」の試みでした。

キャプチャ・ウェールズ
英国・ウェールズで2001年から2008年にかけて実施されたのが英国放送協会ウェールズ支局(BBC Cymru Wales)とカーディフ大学ジャーナリズム・メディア・文化研究校(Cardiff University’s School of Journalism, Media and Cultural Studies)が共同プロジェクトとして実施しました。プロの制作者から提供された番組を受け身の形で視聴してきた市民が自分たちの物語を制作し、作品を公共放送で流すという点が最大の特徴でした。

キャプチャ・ウェールズでは、ワークショップの時間がCDSよりも長く取られ、5日間かけられました。BBCの内部ではなく、「キャプチャ・ウェールズ」のスタッフが、コンピューターの設備を積んだワゴン車に乗ってウェールズのどこかに出向く形でワークショップが開催されました。場所は人が集まりやすいコミュニティ・センターなどが選ばれました。10人の参加者が自分の物語を探し出す「ストーリー・サークル」に2日間かけられるのも、キャプチャ・ウェールズのワークショップの特徴でした。


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