判型
全体構成
余白のサイズ
まずは[用紙設定]や[文書のレイアウト]で、余白を上下を35mm、左を40mm、右を30mmとってください3。
特に左はケチると綴しろが取れなくなり穴を空けるとき苦労しますし、下もやはり頁番号用のスペースがなくなります。それに、試問する立場の人間からみれば、書き込むスペースが十分にないと困ったことになります。 ちなみに、この文書、穴あけ器(正式な名称を知らない…)で穴を空けるとき最も楽な形、すなわち一番奥まで紙を突っ込んで穴をあけても大丈夫なように、上記の数値で設定しました4。自分の使うプリンターではどのくらい余白がいるかの目安にしてください。 要約とは
論文とは別に全体要約を作成してください。A4・2枚までにとどめてください。内容は、序論から結論までの全体をまとめたもので、本文の前にはさみますが、本文に先立つ予告編と勘違いしないでください。
章だて
章の変わり目は必ず改ページをしてください。
Wordでは、[挿入]の一番上に[改ページ]があります。にわか(orエセ)エコロジストになって、ケチらないこと。頁途中に章タイトルがあると該当章を探しにくいものです。もし改ページしたために1〜2行だけのページができてもかまいません。それは嫌だという方は、適宜本文を練り直すなり、行間をかすかに調整してみてください。ただし、余白、特に左右余白は変更しないように。 また、章のタイトルは本文と同じ明朝系フォント(明朝系ならば異なるフォントでもよい)で、太文字指定やアンダーラインで強調するのではなく、2ポイント大きくして下さい。 なお、章タイトルの後は2行空けることをお忘れなく。 ページ番号
よく設定を忘れるものの一つです。くれぐれもお忘れなく!
Wordでは初期値は[ページ番号なし]になっているのでご注意下さい。最後の提出段階になってあわてて手書きで入れるという事態によく陥ります。この場合あまりにも隅に書くと、コピーしたとき番号が消える憂き目をみます。 挿入場所は、最も見やすいという点を考慮すれば、頁の下・右端です。 番号の入れ方は、[挿入]→[ページ番号]にあります。番号の書式もここで設定できます。5 目次
目次には、章だけでなく節、場合によっては節の中の小見出しまで、要するに小さくともタイトルとして書いてあるところはすべて明記してください。目次は詳しいほど使いやすいものです。
なお、私は使ったことはありませんが、[挿入]→[索引と目次]で、自動的に目次を作成してくれます。ただしそれには、文章作成時にWordが指定する形式を遵守している必要があります。 註の必要性、註の形式
註を使いこなせば文章は大変読みやすくなります。特に本文の展開がすっきりします。
・論旨とは直接関連しないがふれておきたい重要な情報や考えである
・どうしてもちょっと語っておきたい… ・本文に織り込めば長くなる説明 ・語句説明 など、積極的に使用してください。 註には主として、文末脚注と頁脚注という2つのやり方がありますが、文末は正式な方法ですがその都度ページをめくらねばならないという欠点があります。したがって、卒論では本章のような頁脚注を採用してください。 註を入れたい部分の後をクリックし、[挿入]→[脚注]を選んでください。初期値では[脚注=頁の最後]となっており、番号の形式も算用数字になっています。 なお、脚注内の文字は2ポイントほど落として小さくしてください。またそのままでは行間がスカスカしていますので、註の文章全体を選択した上で、[書式]→[段落]にいき、[1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる]のチェックをはずした後6、[行間]で[最小値]を選び[間隔]でかなり小さい数字を選んでください。 図版の挿入
グラフ・表・写真などは積極的に導入してください。その際、文中該当箇所に挿入してください。
最後にまとめるというのはゼミ発表などではよく目にしますが、でも、数枚のレジュメならともかく論文となると何度も後ろをめくるのは面倒なもの。図版は文中に挿入してください。 もっとも、段落との関係や図版の大きさに応じ、いつもきちっと該当ページにレイアウトできるというもんではありません。特に、大きな図版―実施したアンケートの文面、被調査者全体の一覧リスト、頁大の写真など―は最後にまとめておいてかまいません。また、1頁丸ごとスペースをとるが、参照のためどうしてもそこに置いておかねばならない大きな図表・資料は、該当箇所に差し込んでおいて結構です。もちろん頁番号は飛んでしまいますが、かまいません。 図版の挿入や表の作成については、7-1-5 書式とレイアウト をご参照ください。 図版の説明・タイトルなど
往々にして忘れやすいのですが、図版には番号を打ち、タイトルや説明、図版・図表の出所を明記することをお忘れなく。また写真を貼り付けた場合は、撮影日時・場所、撮影者も書いておいてください。
3 もちろん出力するプリンターにより、設定した余白と実際の余白は異なります。
4 なお、穴を空けるときは位置がばらつかないようご注意ください。多くの穴あけ器には中心に目印がありますが、紙をセットする前に一番上の紙を軽く二つ折しておいて、その折り目に目印を合わせればキレイに綴じることができます。 5 表紙や目次・要約をスキップして、本文のみページ番号を打つということも可能です。[書式]→[文書のレイアウト]→[その他]で[セクション]を指定した後、[挿入]→[ページ番号]→[書式]で指定できます。 6 チェックをつけたままだと、[間隔]の数値を小さくしても文書に反映されません。 |