社会調査工房オンライン-社会調査の方法
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8-3 内容分析の設計をしよう
8-3-2 系統抽出もしくは単純無作為抽出


 マテリアル(分析媒体)の母集団すべてを分析対象とすることが困難な場合があります。たとえば、全国紙の朝刊、21世紀の最初の14年間であれば、3回巡ってくる閏年の2月29日を含む5113日にも上ります。各日平均30面(頁)だとするならば、5113×30=153390 すなわち、おおよそ15万枚もの新聞紙面を読まなければならないことになります。このように母集団が大規模の時には、合理的なサンプリングによって得られた標本を、データセットとすることを考えましょう。
  • 単純無作為抽出
  • 系統抽出 表8-1
ランダムサンプリングを行えば、一定の誤差の範囲内で標本を抽出することができます。朝刊14年間分に、1から5113の連番を付し、10面体サイコロや乱数表などを用いて、標本の連番を必要な数だけ選ぶのが単純無作為抽出です。しかしながら、必要数が多くなればなるほど、サンプリングの手間暇はかかることになり、現実的とはいえません。
 14年間の5113日から100日分の朝刊を系統抽出することを考えてみましょう。5113÷100=51.13≧51 間隔を51日、スタート日を単純無作為抽出によって定め、後はスタート日に間隔を、順次、足してゆけば、標本となる日が選ばれるという訳です。たとえば、スタート日が2001年1月17日の場合は、100個目の標本は2014年11月14日となります。この場合は大丈夫ですが、101個目までサンプリングした場合は、単純無作為抽出で1日分を割愛すれば良いのです。
 間隔が母集団の基礎属性に同期しないように注意します。ここでは、7の倍数、例えば49や56は避けます。7日イコール1週間であり、同一の曜日だけがサンプリングされてしまうからです。
 

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